とあるネオン街のホテルにて…
男はベッドの縁に座ってタバコを吸っている。
『お前…飽きた』
灰皿にタバコを擦り付ける。
『え?ちょ!?和紀?』
裸で寝ていた女は焦った顔で、ベッドから降りて男の前へ行こうとするが男の鋭い視線により静止させられる。
『早く消えねぇと…分かってるよなぁ?』
一夜を共にしたとは思えないような表情と冷めた口調で男はそう言いはなった。
『ー…っ!』
女は口をパクパクさせながら素早く下着や衣服を着てその部屋からでていった。
…メモを残して。
『ー…ったくお前のメアドなんていらねぇっての』
男は無惨にも女のメアドや連絡先が書いてあるメモを部屋の中にあるごみ箱に捨てた。
『面白くねぇ』
上着を着ながら男はどこか淋しそうな顔で一人呟き、ルームキーを手に取ってホテルを後にした。