何もない秋の海にいるのは俺たちだけ。




まあ寒いだけの海になんて誰もこないか





とりあえず砂浜に座り、二人で引っ付き温めあう




「大志、ごめんね・・・秋の海って何か神秘的で綺麗ってイメージだったから・・・」




神秘的ってどっからそんな想像が生まれてきたんだろう…




けど蓮夏はすごくロマンチックだからそこらへんで何かあったんだろ-な(笑)





「俺は大丈夫だけど、蓮夏寒いんじゃない?身体震えてるよ・・・」






「大丈夫!せかっく来たんだしもう少しいようよ?それに大志といたらすごくあったかいよ!」




ぴったりとひっつく二人の身体は思っていた以上に温かい。




寒いのに温かいのは愛があるから?




心だけが暖かくても寒いのには変わりないとバカにしていた俺だけど、やっぱり愛の力ってすごいなあって実感した瞬間だった。





やっぱり最初からそのことをわかっている蓮夏にはかなわないな。