―――ガタン、ゴトン、ガタン…

電車の音が聞こえる。

いつもはうるさい駅のホームは朝早いせいかとても静かだった。

私、和泉栞(いずみしおり)は今日から高校生になる。

『まもなく電車が到着します。黄色い線まで―――』

アナウンスが流れてすぐに電車が来た。

電車に乗ると中にはほとんど人がいなかったのですぐに座ることが出来た

電車が動き出し、窓の外を見るとそこには見慣れた景色が広がっていた。

家、公園、商店街、学校...

「―――ッ」

頭がズキズキと痛んだ。

あの悪夢のような日々が、私の頭の中で蘇った。