「ウソついてんじゃねぇよ〜!
給食大好きなくせに。」


「うるせー!いいから乗れ。」



はいはい。


私は 幸樹のチャリの後ろに乗る。


幸樹は疲れるかもしれないけれど 私はとても楽なので 案外助かってたりする。



学校に着く頃になると、さすがに周りの目が気になるため、ちょっと離れたところで降ろされる。

というか降りる。


「今日もお疲れ」


「あいよ。
じゃあな。」


幸樹はそれだけ言うと

あっという間にチャリを走らせて行った。


「クスクス!」

微かに笑い声が聞こえる。

「相変わらずラブラブだねぇ」


この 皮肉な言葉は…。


「ラブラブじゃないよッ!真希ちゃん!」


寺門 真希 (テラカドマキ)。
私の大親友。


いつも 朝はココで待ち合わせしている。


「てか ただの幼なじみにしては 仲良さげだよねぇ?」

「真希ちゃんッ!」

「ふふふッ。
冗談よ冗談。
そう言えば…恵梨奈ごめん!」