『…来な。』



少女は 構えた。


その構えは 明らかにケンカ慣れしている 構えだった。



「うぉ〜っ!!」


男性達が一気に声を上げた



『わぁ〜♪
マジ 久しぶりなんだわ〜
こういうの。』



シュッと 軽やかに


男性達の拳をかわす。



『最近の男はこんなに弱いのかい?』


「っ! …〜てめぇっ」

拳が飛んでくる

腰をかがめてよけ、

その反動を活かし相手のお腹に自分の拳を打ち込む。


男性達は、あっという間に1人になった。



『残りはあんただけだねぇ』


「はっ!?
い…いやまだいる!」


『誰だ?』


「公衆トイレの向こう側だ!」


怖いのか、仲間を売る男性。


『あぁ。アイツか。』


少女はすっかり忘れていた青年のことを浮かべた。



『まぁ、アイツはお前の後…』


少女は 残りの1人の方を見た。


…………だがそこには男性の姿はなかった



「うらぁ〜っ!」


後ろだ!


男性が


バットを振り下ろした。