男性数名が私の後ろで泣きじゃくる女性を掴んだ。



「ちょっ…やめなさいよっ!」



私が 女性に手を伸ばそうとした瞬間


「君は、黙ってようね?」

男性の一人に腕を掴まれた。


これでは、どうするコトもできない。


「きゃああっ!
やめてっ!離してぇっ」


女性は、男性数名に連れて行かれてしまった。


「あっ!」



私が叫ぶ。 だがそれもむなしく、女性は、近くにあった公衆トイレの裏に連れて行かれ、こちらからは見えなくなった。




「あぁっ!
彼女に何をしようとしてるの!?」


「ん?
別に? ただ、あの女に顔を傷つけられた仲間がいるからね?

あいつは 顔命だから…
何するか わかんないや」


そうケロッと答える男性。


う…嘘でしょ?


こ…殺されちゃう?


「殺しはしないさ。」


………?


男性は私の心の中を見透かしたように微笑んだ。



……なんか悔しい。



「とっとりあえず…離して!」



「んなコトしたら逃げるっしょ?」



当たり前じゃん!



「逃げるからムリ。」



…えっ!?


「私…どうなるの?」