「あ?
……なんだ? てめぇ?」

男性数名が睨みながら近付いてくる。


ひゃぁぁぁ!!


……あっ? この人たち…。


「あ…よく見なよ〜可愛いじゃん!その子!」
男性の一人が私をガン見する。

うわぁ…やだわぁ……


いやいや!

そんなコトより!

この人たち…目がおかしい。

と言うよりは視点が定まっていない。
……気がする。


……まさか!
最近、この辺りをうろついてる奴等って…こいつら!?



だったら…なんか 本格的にヤバくない?



うっわぁ…?
なんで体が動いたんだよ?

てか…声が聞こえた気が?


「…っ… ふぇっ…っ…」
後ろからは泣きじゃくる声が聞こえてくる。



女性はまだ泣きじゃくっているみたいだ。


これでは…逃げるコトが出来ない。


なぜなら、こいつらの前に命を捨てる行為をした私の行動が無駄になるからだ。



うぅ〜?


「あっ本当だ! 可愛いじゃん!」

「本当だ〜!じゃあこの子でよくね?」



…………え?


「確かに! おい女。
てめぇに用はねぇ。
消えろ。」


低い声が聞こえたかと思ったら…