ゴールデンウイーク当日、チャリ旅は決行された。


君が真新しいオレンジ色の自転車に乗って集合場所にやってきた時には、少し笑った。


ピカピカのランドセルを背負った小学1年生を彷彿させたからだ。


ただでさえ「丸」なのに、童顔なのに、これ以上幼さをかもし出してどうするんだ(笑)



僕の中で、君に対する突っ込みが増え始めたのはこの頃からだっただろうか……。



チャリ旅では、案の定君はくたばっていた。


「ちょっと……待ってください……」


ぜえぜえ息を切らしながら最後尾からやって来る君と、国道171号線(イナイチ)をどんどん突っ走る野郎共との間を宙ぶらりんの僕……


前も後ろも見ながら自転車をこぐのは大変だったよ。


もうやめようね。



なんやかんやありながらたどり着いた琵琶湖は、前の年にも見ているはずなのに新鮮に感じた。


横で、力一杯ってくらい笑っている君がいたから……だったのだろうか。



あ、そうそう。
地図でみんなで道筋を確認する時に、「イナイチ」のことを思いっきり

「いちなないち!」

って叫んだ君は面白かった(笑)何の根拠があって叫んだのか未だに謎だよ。