「それは」 ともかは必死に微 笑んだ。 「洋二が少し距離 おこうって言った からじゃない」 彼は不愉快そうに 煙を吐く。 「だからってその ままその通りにす るか? 普通、ど うしても連絡とり たくなっちゃうも んじゃないの」 いらいらとテーブ ルを叩いている爪 先を、ぴくっと止 めて長い指をYシ ャツの胸ポケット にさしこむ。