ずいぶん経ってか らこちらをむいた 彼はそんなものに は興味がないよう だった。じとっと 睨むよう目でただ 「別れよう」 と言った。 「何言ってんの」 長い沈黙のあと、 片眉をつりあげ、 半笑い半泣きで首 をかしげた。 「急に……」 「急でもないだろ」 苦いため息を吐き 、彼は短くて濃い まつ毛をふせた。 「俺達、一年も連 絡とりあってなか ったんだし」