きらきらした洞窟

 で、にまにまして

 いる河賢の夢だ。

 ロウソクの炎がも

 やもやと映る水溜

 まりを覗いている

 。葱黄色の肩越し

 にのぞきこんでみ

 ると、幸せそうな

 ともかの寝顔が見

 えるのだ。浅緑の

 ぼやけた笑顔が、

 水面に影を落とし

 ている。そんな、

 涙が出る程つまら

 ない夢だ。