冷気を帯びた腕に

 しがみつき、気楽

 に言ってみる。彼

 はぷるぷる首をふ

 る。ぱちっ、ぱち

 っとまばたきして

 、彼はぎゅううっ

 とともかを抱きし

 めた。

 「お別れです。ほ

 んとうにほんとう

 に、お別れです」

 ふふふと笑って彼

 は頬を染めた。視

 界が霞んでいく。



  夕日がまぶたを

 貫通して、瞳を焼

 いた。眩しさに目

 を開き、身震いす

 る。