げ、バレた。

  潔くハンカチを

 とると、百合子は

 冷笑していた。

 「ともか」

 引き出物の紙袋を

 持っている洋二の

 手が、ぴくんと引

 いた。

 「おまえ、よく」

 来れたもんだな。

 ぽそっと呟き、彼

 は苦いものでも舐

 めたように顔を歪

 める。

 「おめでとう。祝

 福するよ」

 無言。顔を見るの

 も嫌だという感じ

 で視線をそらして

 いる。