オレンジジュース

 をぐびぐび飲んで

 、ともかは彼女の

 顎が示した先を見

 た。大人しくプロ

 ジェクターに見い

 っている、複数の

 横顔。

 「あのメガネ?」

 「うん。さっきか

 ら目ぇつけてんの

 よ。ほら、アドレ

 ス聞きに行った時

 、感じ良かったじ

 ゃない」

 「ああ」

 視線の先に、メガ

 ネをかけた人間は

 十人くらい居る。

 内、五、六人が男

 だ。