つつがない日常 を消化する内に、 十二月がやってき た。あれから何度 川へ行っても、何 回怒鳴っても、彼 には会えなかった 。幻さえ見なかっ た。飲めない酒を 飲みながら、メガ ホン片手に騒いだ り、小石をどっさ り投げこんだりし てみたが、出てき たのは管理人とか いう見知らぬおじ さんだけで、ここ は聖域なんですよ とカンカンに叱ら れた。