川に張り出した亀

 の背のような岩に

 座って、ガンガン

 声を張りあげる。

 「こんちくしょう

 。出てこいこら。

 河童め。ばか野郎

 。かわけんったら

 !」

 太陽が沈み、星が

 自己主張を始めて

 も、マシンガンを

 打つように呼んだ

 。やがて、どこま

 でも静まり返った

 夜が来て、ああ夜

 だと思った。こん

 なに心寒い夜は二

 回目だ。洋二にふ

 られた晩とそっく

 り。