恐怖のまじった半 泣きの顔で、彼は 銀の盆をとった。 ……わっ。 ぼこぼことうご めきながら膨れあ がっていく彼から 、とっさに身をひ いてしまった。鳥 肌が立つ。 「……あ」 ごてごて筋肉のつ いた脚を折り曲げ てしゃがみこむと 、だらだらよだれ を垂らしながら笑 い、彼はバネの様 に飛んでいった。 手のひらに残った 、ゼリー質の感触 を抱きしめる。