「初めからであり ますです」 「どうして、どこ が」 「好きだって叫ん でたじゃあないで すか。わしはあれ に惚れました。そ して全部好きでご ざります」 小首をかしげて照 れている。 「なによそれ」 叫んでたところ に惚れたって…… なんじゃい。 「ああいう風に好 きだって言えるの はいいですな」 握手を求めて水 掻きが伸びてきた。