「わしどうしても 、ともかさんに白 ボタルの花粉をつ けたかったんです 。妖怪には効きま せんですが、人間 にはてきめんです 。新しい恋は…… 失恋の妙薬です。 では」 消えていたライト が灯る。 「ねぇ」 立ち上がった彼を 呼びとめる。 「いつからあたし が好きなの?」 何でもいいから話 さなくてはと焦っ て、つむいだのは 、そんな言葉だっ た。