ともかは冷たく乾 きつつある涙をぬ ぐう。 「ですが、先程砕 かれて、ようやく 自由になれた様で ござります。恋人 と川を泳いでゆき ました」 河童は微笑んだ。 涙が地面に落下する。 「ともかさん、わ しはともかさんが 好きです」 彼女は額を押さえ てくすくす笑った 。視界が歪む。海 へ行った時に見た 幻を思い出す。