夢の中に居るみた

 いに感情がむきだ

 しで、思考がふわ

 ふわしている。

 「好きだった」

  心の底から。

 「好きだった」

 だった? じゃあ

 もう好きじゃない

 ってこと? 小首

 をかしげる。

 「わしも泣くほど

 蛇のことが好きで

 した」

  ぽつんと響いた

 声をたどるように

 横をむくと、河賢

が膝を抱えていた。