「でもですね……

 これはカップルが

 やるものでして」

 「いいじゃない別

 に」

 話している内に、

 ずんずん前に進ん

 でいく。ロウソク

 が溶けていくよう

 なスピードで列は

 短くなっていく。

 「み、みんな見て

 ますし。恋人だと

 思われてしまいま

 すし……」

 彼はうつむいて、

 もじもじする。

 「わしと恋人だと

 勘違いされてしま

 いますよ。川流れ

 は……カップルの

 お披露目の意味も

 あるんです」