煙を手で扇いでむ

 こうにやりながら

 、大皿に積まれた

 干し柿をつまんで

 、かじりつく。

「妖怪と居るだけで

 体が変化するなん

 て」

 むぎゅりむぎゅり

 とそしゃくする。

 「信じられません

 けど」

 彼は体をひいて、

 テーブルを煙管で

 コンコン叩いた。

 「みどり川とは、

 どちらで知りあっ

 たんで?」

 「みどり川です」

 「河童が出てきて

 驚きませんでした

 かい」