血管の浮かび上が

 ったクチバシをが

 ばりと開いて、咆

 哮をあげ、バクに

 拳を叩きつける。

 あっけにとられた

 ともかを置いてけ

 ぼりにして、勝負

 は一瞬でついた。

 胸が引きつるよう

 な河賢の鳴き声に

 、あとずさる。血

 まみれの顔がネバ

 ついたよだれを垂

 らしながらこちら

 をむいて、ニタリ

 と笑った。黒いク

 チバシの、濁った

 目の、狂った筋肉

 の、病気のような

 肌の……バケモノ

 だ。