あんたどこ行った

 のよ。

 「口紅と交換……

 しました」

  半泣きで答える

 とバクは耳まで口

 裂いて笑った。つ

 ららの様な歯が、

 上下にびっしり並

 んでいる。ぎゃあ

 。整っていた顔が

 台無しである。

 「喰ってやる」

 巨大化して歪んだ

 手がびよ~んと伸

 びてきて、ともか

 をつまみあげた。

 ドレスの裾から、

 開いた口の中へと

さしこまれていく。