すねや膝が覗いて

 いる。気がすんで

 体を離そうとした

 時、ぎゅうっと抱

 きよせられた。不

 覚にもドキッとし

 てしまう。

  な、なによ。

  心臓のリズムが

 崩れる。

 「……あの」

 口の中が乾いて声

 がかさかさした。

 彼女は唾を飲みこ

 んで視線を泳がせ

 る。

 「あの……河賢」

 「お返しでありま

 す」

 ぽそりと呟いて、

 ススッと身をひく

 と