その葉を屋根に積 もらせたバス停を 、見るともなしに 眺めている。扇形 の葉が回転しなが ら、地面にも折り 重なっていく。黄 色い落葉の絨毯を 、まばらな靴が踏 んでいく。 オフィスを出て すぐの喫茶店で、 さっきまで百合子 とコーヒーを飲ん でいた。ともかは 分厚いトースト、 彼女は小ぶりなサ ンドウィッチをか じりながら、いか にも楽しそうに話 していたのである。