でも河賢の好物だ し好意でくれたも のだし、捨てる気 になれなかった。 ともかは泣きなが らなまこを完食し たのだった。 「ハロウィンの集 いというものがあ るのですが」 十月の初旬、ニ 週間ぶりに川を訪 ねると、河賢は顔 をきりりと引き締 めて開口一番、そ んなことを言った。 「一緒に行きませ んですか」 河童がハロウィン ? ともかは眉尻 をひきあげて半眼 で彼を見た。