「ああ」

 「なんで彼女の言

 うことを信じない

 の!」

 「おまえはもう彼

 女じゃない」

 彼は吐き捨てるよ

 うに言った。

 「待って」

 とにかく待って、

 ちょっとどういう

 事なのか考えさせ

 て。周囲の視線が

 集まるのも気にせ

 ず彼に追いすがる

 。

 「どっちにしろお

 前はそこまで俺を

 必要としてなかっ

 たんだよ。俺もそ

 うだったんだよ。

 もうどうにもなん

 ないから」