河賢は泥棒のよう に、丸々太った網 を背負ってともか の胸のあたりをチ ラ見した。そこに は夢水晶がさがっ ている。宝石の破 片のような光をチ カチカ放つ。 「でしょうな」 「ん?」 「誰かの夢を見た んでしょう」 つぶらな瞳が輝く。 「どんな夢でした かの」 夢だと決めつけて 、彼は照れた笑み をにじませた。そ うっと手をさしだ してうつむく。