大人しくなったと もかに、蛇は光の 粉をまきながら近 づいてきた。 「死ぬまでだしま せん」 まるっこい口を開 いた。 「わしとずっと一 緒にいてもらいま す」 河賢の声だ。砂に 縫いつけていた視 線をあげる。 「だけどわたしは 寿命の短い蛇なの です」 細い女の声になり 、蛇は体をくねら せる。 「ほんの少しの間 お待ちになってく ださい。寿命の長 い蛇になる術を探 して参ります」