いつの間に日がく れたんだろう。 「もう帰らなくち ゃ。明日は仕事だ し」 どうやって? 痺れるような恐 怖が体の内側から 湧いてくる。どう やって帰ればいい んだろう。目を凝 らしてあたりを見 回す。 「河賢……?」 やつがいない。背 筋がざわめく。心 臓がぞっとした。 内臓がぎゅうぎゅ う縮こまる。彼が いないと……帰れ ない。