「困った」

 泣きそうな顔にな

 っていく。

 「え……どうした

 の」

 「手が……」

 しょんぼりとこち

 らを見る。

 「手が?」

 頭ふたつぶん高い

 彼を見上げ、首を

 傾ける。

「繋げないですな」

「はぁ?」

 笑い飛ばそうと思

 って「あ」と口を

 あけたままフリー

 ズする。河童が肩

 を縮めて、気の毒

 になるくらいがっ

 くりしたからだ。