なんにしてもヤシ

 に罪はない。

  葉っぱを撫でて 
 リビングに戻ると

 ワンピースに着が

 えて部屋を出た。



「相変わらず人気が

 ない」

  苔が生えた岩に

 腰掛ける。

「来ないつもりだっ

 たのになあ」

 時折くふくふ笑う

 ように身を震わせ

 る感触のある、釣

 りをした岩の上で

 しばらく水面を眺

 め、視線を上昇さ

 せるといつの間に

か隣に河童が居た。