ぐだぐだと夏が過 ぎていく。変な夢 を見せてくれたお 礼に、うつ伏せに なっていたソファ をガシガシ蹴って から、ベランダに 出た。青々しいテ ーブルヤシの葉が 、風を受けてつく つく身を震わせる 。捨てよう捨てよ うと思って、未だ に捨てられないで いる鉢植え。枯ら そう枯らそうと思 っても、つい水を やってしまう。洋 二がくれたからい らないのに、洋二 がくれたから手放 せないでいる。