「あたしも」 ユキちゃんは鏡に キスするようにし て化粧のチェック をし、堀田さんは 洗面台によっかか り、 「知らないよね」 と口を揃える。 「格好いいよ。イ ケメンじゃないけ ど」 数日前までは同じ 様な相づちを打っ ていたともかだが 、今日はぽつんと 呟いた。 「一年前まで、あ たしの彼氏だった の」