「ちょ…周りの女子で村山ってやつ見えなくない?」
「だよね?私も見えない…」
さなの身長で見えないとは、すごいですな。女子の皆さん。

「そうだ!あたしが果音を肩車してあげるから、見てみなよ!」
「はい!?ダメでしょ!これでも入学式だよ??」
なんて話していたら、いいタイミングで、
『生徒の皆さんはご着席ください』
という村山亮くんの声で女子たちが一斉に座る。

やっと、やっと見れる。
そんな想いに期待を膨らませていた。