“暗くて怖いから”


電気を豆電球にしてみた


小さい明かりを灯してみると、優莉はすっと泣きやんだ


「暗いところが怖かったのね?もう大丈夫よ。電気つけておくから」


優莉はホッとしたのかまた眠りについた


小さい光をつけたままあたしは眠った


赤ちゃんは、暗いところが嫌いなんだと知った


でも、なれないもんね


病院に居た時は、明かりついてたものね


だからだよね。怖いよね


あたし、やっぱり赤ちゃんの気持ちが分かんないかも


だってあたし、赤ちゃんじゃないんだもの


だけど、分かることは分かる


暗いところが嫌いなのあたしだってわかる


熱いの苦手なのあたしだってわかる


嫌いなものは嫌いなのあたしだってわかる


分からないこともいっぱいあるけど、


その分分かることがたくさんある


分かろうとしないのは、母親失格だ


“だって言葉喋らないんだもん”とか言う母親は最低だと思った


色んな事を考えながらあたしは眠りについた


優莉トの1日目が終了した