優莉とお散歩に出かけて、早1時間


あたりは真っ暗になっていた


冬だから、暗くなるのが早いんだ


でも、綺麗な星がたくさん見える


「優莉、これが星だよ。あなたのママはあそこに居るのよ」


優莉は空を見ながら、笑った


「優莉、ママが見えるの?」
「う~」
「そう、あなたはママが見えるのね。あたしもみたいな」


優莉に微笑み返すと、優莉は嬉しそうに手をしゃぶり始めた


「あっ!しゃぶっちゃだめでしょ」


すぐさま優莉の口から手を抜いて、おしゃぶりをくわえさせた


指を嘗めさせてると、大きくなったら爪をかむ癖がついちゃうって先生が言ってた


「優莉は、星が好き?」
「う~、きゃっきゃっ」


優莉、あなたは今何を思ってるの?


ママに逢えたの?


あの星の中からママが分かるの?


やっぱり、あたしは赤ちゃんの気持ちが分かんないからさ


優莉が教えてくれることの言ってる意味とか表わしてることが分かんないかもしれないね


分かんなかったらごめんね


「もう帰ろうか、寒くなってきちゃったし!」