「あのね、驚かないでね」


姫依が真剣な顔で話すもんだから、重要なんだって思った


「うん」
「姫依と愛斗くん、正式に付き合うことになりましたぁ~」


・・・え?


姫依と愛斗くん?


「はぁ!?」
「えっえっ?莉子なんで怒ってるの!?」


姫依が真剣な顔をするから、もっと大事なことだと思った


何だろうってすっごくドキドキしてたのに


なによ!正式に付き合うだなんて


「姫依!」
「はっはい!」
「おめでとう!!」


あたしは姫依を思いっきり抱きしめた


「よかったねぇ」


みんなの前なのに、あたしはボロボロ泣いた


「う~・・・っ」
「莉子~、ありがとぉ~」


最初はびっくりして固まっていた姫依も、涙を流しあたしに抱きついてきた


久しぶりに、泣いたかも


お母さんが死んでから、泣いたの初めてだ


お母さん、あたしの友達い子でしょ?


だってあたしが選んだ子だもん!


「莉子大好き!」