「あっ、莉子ちゃん」
「こんにちは看護婦さん。優莉迎えに来ました!」



何度も何度も足を運んでる産婦人科


最初は、周りの目が気になって気になってしょうがなかった


“あんな若いのに、子供産んで”そんな言葉ばかりがあたしの耳に響いた


途中、あたしが産んだんじゃないのに!ってキレそうにもなったし


ママは死んだことも知らないくせに!って怒ったこともあった


けど最近は、陰口言われてもあたしは気にしない


だって、あたしは悪いことなんて一つもしてないから


あたしは、やることをやる!


育てろと言われたら育てる!


立派に育てて見せる


優莉を受け取る前まで、何度頭に浮かべたことか


立派に育てる、ちゃんと育てて見せる


「はい!ちゃんと育ててあげてくださいね」


初めて優莉を子の手で抱く


優莉は思った以上に重たかった


「・・・可愛い」


優莉を持ち上げて、あたしは優莉のほっぺたと自分のほっぺたをくっつけた


「これからよろしくね!優莉」