「どうしよっかなぁ」
「莉子さっきからなやみすぎ!」


優莉の洋服を手に持って早1時間


どっちにしようか悩んでるあたしを見かねた健太君が突っ込んだ


「だって、どっちも可愛いんだもん」
「じゃー、どっちとも買えばいいだろぉ?俺もう買ってきたんだぞ」
「あーごめん。もう少し待って」


やっぱりどっちとも可愛い


どんなに悩んでも、あたしはどっちもほしい


「そうだ!どっちもやめちゃえばいいのよ」
「おぃ!それじゃー、待ってた意味ねーじゃねーか!」
「・・・ですよね。じゃ―もう決めた!あたしこっちにする」


もう絶対振りかえってやんないんだから


こっちに決めたんだから、あたしは絶対後悔しない


「やっと決まったか」
「ありがとう待っててくれて」


健太君と出会って、“ありがとう”を言うようになった


恥ずかしさなんかもうなかった


「健太君。本当にありがとう!」
「なんだよいきなり、改まって」


ありがとうと言うと、健太君は笑うけど


あたしは精一杯だった