「姫依?これ姫依にあげるわ」
「そんなのいらない!いらないから莉子そばに居てよ」


姫依のわがまま、聞いてあげられない


「姫依!」


泣いてあたしの服を離さない姫依に、怒鳴った


「一生のお別れじゃないのよ?学校に行く日だったあるわ。だからそんな泣かないの!いつでも遊びに行くわ!いつでも遊びにこればいいのよ?いつでもあたしは家に居るから」


姫依を説得して、袖から手を離した


「今日は・・・笑顔で別れましょう?」
「毎日いく!姫依毎日莉子と優莉ちゃんに逢いに来る!」


姫依が、決意した顔であたしに言ってきた


そして、姫依は笑って電車に乗っていった


あたしが乗る電車はまだ来ないから、ベンチに座って待っていた


待ち時間が長すぎて、ウトウトし始めていた


ん~・・・眠い


でもここで寝ちゃったら電車乗り遅れてしまう


でも眠たい・・・


「莉子?」
「・・・健太君?」


ウトウトし始めてる時、健太君があたしの名前を呼んだ


「どうしてここに?」
「男の子を見に行くんだ」
「赤ちゃん?・・・あたしもなの!一緒に行きましょう?」


健太君と会いたかった


逢えたことが嬉しかった