「子供産んで、お母さんが無くなることって本当にあるのね」


姫依はショックそうに、あたしを抱きしめた


「莉子平気?」
「もう平気よ、あたし前に進むって決めたの。ちゃんとこの手で優莉を育てるの」


姫依があたしから離れて『そっか!』と言って笑った


「優莉ちゃんっていうのね」
「そうよ!姫依遊んであげてね!」
「姫依の将来の夢知ってるでしょ?子どもと遊ぶの大好きなんだから」


いつの日か、姫依はあたしに話してくれた


“姫依の夢はね、保育士さんになることなの”って


姫依ならなれると思った


姫依は人懐っこくて可愛くて、小さくて


子供にも好かれる姫依だからこそ、姫依に合った職業だと思う


「よろしくね!あたし今から校長先生たちと話さなきゃいけないの。またね姫依!」
「学校、なるべく来てね!」


姫依があたしに手を振ってそ―言った


振りかえってうなずいてからあたしは校舎の中へ入った




















「校長先生と担任に話しがあります」