「一途なのは知ってるけど、もっと真剣に恋愛しなよ」


親友の梨田 姫依(なしだ きい)は、あたしを心配してくれている


本当の恋なんて、中1のあの日に無くなってる


「ちゃんとした恋をするのは、難しいのよ」
「でも、真剣に付き合ってたらいつかはいい日が来るのよ」


いい日・・・くる日なんていつになるか分かんない


「あたし、好きな人から振られるのが怖いの。だから、あたしから振ってやるの!」


さっきの男をのぞいて3人と付き合った


3人ともちゃんと好きになったよ?


でも最終的には、彼らがあたしを振るじゃん


「もう振られるのは嫌なの・・・」
「も~・・・莉子ってさ可愛いのに、恋愛恐怖症だなんて」


怖いの、人を好きになるのが


「可愛くなんてないよ」
「この無自覚目!」
「何が無自覚なのよ」


無自覚なんじゃなくて、可愛くないんだよ


顔も性格も最悪なんだから


「ま~、ゆっくり恋愛を知っていけばいいよ」


いつもいつも姫依は最終的にあたしの味方になってくれる


姫依はいい友達だと思う


だから、そんな姫依があたしのそばに居ていいのかって考えてしまう