『莉子へ
この手紙を読んでるってことは、ママはもうあなたの前にはいないのかもしれないね。

ママが、子供を産んでいなくなることを許してください

ずっと、ママは莉子の隣に居たかった

でも、それは許されないことなんだと思いました

あの時のお腹の痛みが、普通じゃないことをあたしは知っていたから

妊婦とか関係なく、あなたを守れなかったこと悔んでも悔やみきれません。

あなたの危険を感じた時、あたしは居てもたってもいられなくなっていました

莉子はあたしが守らなきゃいけない

そ―ずっと思ってました。

パパが無くなって、ママと2人になった時に莉子あたしになんて言ったか覚えてますか?

“パパがいない分、莉子がママを幸せにしてあげる!”

あの時の言葉、すごく嬉しかったよ。

こんなだめな母親でごめんね?

最後まで一緒に居てあげられなくてごめんね?

莉子、ママのこと恨んでるよね?

でも、恨まれてもいいからあたしが産んだ命を、もしも赤ちゃんが無事ならその子をママ
だと思って大切にあなたの手で育ててあげてください

ママがいなくなってしまったから、あなたのそばには誰もいないかもしれないけど、

あなたのそばには、赤ちゃんがいる

莉子ももう子供じゃないから、子供を育てられるわよね?

赤ちゃんを頼みます。

莉子!ママの後を追ってこっちに来ないでね

ママは、上から莉子のことを守ってます

莉子、あなたも恋しなさいよ

恋は、特別なのよ

怖くても、ちゃんと好きになったのなら最後まで好きでいなさい

これがママが最後に教えてあげれる最後のことだから

ずっとママは貴女の隣に居ます

あなたがママの変わりになってあげてね

で、赤ちゃんが大きくなったら、ちゃんと説明してあげてね

赤ちゃんはすごく、傷つくかもしれないけど、ちゃんと嘘なく伝えてあげてください

最後に・・・莉子、愛してたわ
これからもずっと愛してる
あたしは莉子が大好きです  ママより』