「あの!小宮山 優子はどこですか!?」


産婦人科へ着いたあたしは、受付でママの名前を出した


「あなたは?」


と受付の人に聞かれて『小宮山優子の娘の莉子です』と言ったら、


すぐに通してくれた


ママの病室を目指してあたしは走った


やっと着いたと思ったら、中では人工呼吸をされてるママの姿が目に映った


「・・・ママ?ねぇママ!」


ママにいくら呼びかけてもママはなにもいってくれないし


びくともしない


ママ・・・死んじゃったの?


「あなたが娘さん?」


後ろから、助産師さんの声が聞こえて振り向いた


「あらぁ、大きくなって」


なんだか変なことを言っている


「あのあなたは・・・」
「覚えてないのね?そりゃそうよね、あなたを産んだのはあたしよ?あっ間違えた!あなたが生まれるときに手伝ったのがあたしって言ったほうがいいのかな?」


あたしが生まれるときに手伝った・・・?


「そうなんですか、あのま・・・っ母は?」
「今は大丈夫よ。でも、もう少ししたら帝王切開する予定よ」


嘘・・・帝王切開って


「あの、母も赤ちゃんも助かるんでしょうか」
「あなたのお母さん次第よ」