「おいしい?」

「ん、うまい」


健太の好きなところ、それはあたしがつくったご飯は全部食べてくれるところ


あとどんなに仕事が忙しくても、家でご飯を食べてくれるところ


「「ごちそーさま」」

「よっし!片付けるかな」


みんなが食べたのを見届けてあたしは席を立った


皿を手に取って歩こうとした時、後ろから健太に手を引かれた


「どうしたの?」

「俺がするから、莉子は休んでて」


健太があたしの手からサラとかを奪って皿洗いをし始めた


その光景をずっと椅子に座ってみていた


健太がこんなにお手伝いしてくれるなんて、貴重すぎる!


やっぱりいいね、妊娠したら夫は優しくなるとか言うけど、本当なのかもしれないね


だって、健太はすごく優しくなった


前から優しかったけど、今はもっともっと優しくなった


今すごく幸せ!


「ありがと~」


皿洗いをしてる健太をにこにこしながらお礼を言った


健太はそんなあたしに微笑んで返してくれた


「りぃ~、こっちに来て見て見て」


優莉に呼ばれてあたしは優莉に近づいた


「うんしょっ」


ソファに座って、優莉が書いた絵を見た


「これ...りぃ?」

「そう!りぃと優莉と健斗と健太君」


家族の絵を描いてあたしに見せてくれた