「莉子ちゃん!」


目を覚ますと心配そうにあたしの顔を覗いてる同僚の子がいた


あたしなんで?


「莉子ちゃん倒れたのよ」


倒れた?


あーなんか思い出して来た


あの気持ち悪さは何だったんだろう


「莉子?目が覚めたのね?」


同僚の子と変わってあたしの顔を覗いたのは院長先生だった


「ちょっとでてくれる?」


院長先生が同僚の子を病室から追い出した


出て行ったのを確認してからあたしの方に振り返った


院長先生の真剣な表情を見て唾を飲んだ


「あなたの様子がおかしかったから少し検査したわ。あなた....」


院長先生のいう言葉を聞くのが怖いって思った


あたしのツバの飲み込む音がすごく大きく聞こえた


「妊娠していたわ、5ヶ月目よ。おめでとう」
「え⁉あたしが妊娠⁉」


全然築かなかった


妊娠した時のつわりってあんな気持ち悪くなるんだ


知らなかった、あたし助産師なのに知らなかった


嬉し気持ちと情けない気持ちが入り混じって変な気持ちだった