慎ちゃんと話してると、後ろから姫依が抱きついてきた


「慎ちゃん久しぶり~」
「こらっ!姫依は、ちゃんち慎二って呼ばなきゃだめでしょ」


慎ちゃんって何であたし意外に“慎ちゃん”って呼ばれたくないんだろう


まー深く考えることでもないか


「やだっ!姫依も慎ちゃんって呼ぶ!」
「慎ちゃんって恥ずかしいんだからな!俺の名前は“慎”じゃなくて“慎二”なんだ!」


あー、そういう理由?


「じゃー、あたしも慎二って呼ばなきゃだめなの?」
「いや、莉子はいいんだ」


どっちよ!


「姫依は!?」
「慎二だ!」
「なんでよぉ」


姫依がすねてどこかへ行ってしまった


「あたしも雑貨見てこようかな」
「おぅ!行って来い行って来い!」


慎ちゃんのそばから離れて、あたしはマグカップを探した


なんかかわいいマグカップないかなぁ


手探りで探してると、たまたま2個セットのがあった


これかわいい。でも、あたしこう言うの一緒に持つ人いないし


返そうとした時、手を握られた


「それかわいい~」


あたしの手を握ったのは、姫依だった